メロディー(4話)





               〔 数日後 ・ 夕方 ・ 梁太郎の家の前 〕



               ん・・・?

                ・・・?




                梁太郎・・・、お帰りなさい・・・。
                部活・・・大変だね・・・?




               あれ・・・?
               お前・・・俺の事、待ってたのか?

               今日って・・・一緒にピアノ弾く約束してたか・・・?




                ううん・・・。




               ・・・どーした?

               何かあったのか?




                ううん・・・。
                何もないけど・・・梁太郎の顔が見たくなったの・・・。

                サッカー頑張ってね。
                じゃぁ・・・・・・。




               お・おい!
               ちょっと待てョ・・・。


               ( 梁太郎が、 の手を掴んだ )


               公園・・・行くか?・・・なっ?




                話す事なんて無いョ?




               話さなくていいョ。

               元気ないみたいだし・・・
               俺の顔見て、元気になれるなら・・・
               もう少し・・・一緒に居ようぜ?




                そんな事言ったら、抱きつくョ?




               ・・・。

               ココじゃ・・・勘弁な。

               俺ん家の前だし・・・
               近所の目もあるから・・・だから・・・公園に・・・・・・。




                もぅー・・・
                梁太郎・・・優し過ぎ。

                好きでもないのに、優しくされると・・・
                かえって、傷つく事もあるんだョ?




               俺は・・・
                を、傷つけたりしないョ。




                えっ・・・?




               とにかく・・・行こうぜ?

               俺が、お前と話したいから。




                うん・・・。




               〔 公園 〕




               話さなくていいって言ったけど・・・
                が、元気ないのは気になるから・・・
               どんな事で落ち込んでるのかだけ・・・教えてくれないか?

               ピアノの事・・・とか、勉強の事・・・とかって、大雑把でいいから?




                落ち込んでる訳じゃないけど・・・・・・



                告白されたの。



                私の事なんて「好き」って言ってくれたんだから・・・
                本当は嬉しい筈なんだけど・・・・・・。




               あいつか・・・喜多。




                えっ!?

                何で分かるの?




               分かるョ。

               最初に会った時・・・
               「こいつ、 の事が好きなんだ」って、すぐに分かった。

                は・・・好きじゃないんだろ?

               なら、断わればいいじゃないか・・・?




                ・・・。

                私・・・好きな人がいるんだ・・・。

                でも、その人は・・・私の事なんか、好きじゃない・・・。

                私の恋って・・・一生、実らないんだョ・・・。

                だったら、ずっと一人で居るか、それとも・・・
                私の事、好きだって言ってくれる人と付き合って・・・
                「好きな人」の事・・・忘れるか・・・それしかないでしょ?




               そんなに焦らなくたって・・・
               そのうち、他に好きな奴くらい出来んだろ?

               何も今・・・
               喜多と付き合う必要なんて・・・ないだろ?




                梁太郎・・・・・・。

                あのね・・・
                私・・・
                その人の事・・・
                こ〜んなに小さい時から、ずっと好きなの・・・。

                だから・・・
                他の人を好きになんて・・・多分なれない・・・。




               小さい時からって・・・
               じゃぁ・・・、この辺の奴か?

               まぁ・・・いいや・・・。

                ・・・?




                何?




               俺と・・・付き合ってくれ。

               好きじゃなくても、付き合うっていうなら・・・
               俺にしてくれ。




                えっ・・・?




                が・・・
               「好きな奴」と付き合うっていうなら、俺は何も言わないけど・・・

               今のお前・・・
               喜多と付き合うの・・・全然嬉しそうじゃない・・・。

               そんな奴と、付き合って欲しくない。




                梁太郎こそ・・・
                好きでもない私と・・・付き合うなんて、言わないで・・・。

                同情で付き合ってくれても、全然嬉しくないし・・・

                地獄だョ・・・。




               俺と居るの・・・嫌なのか?




                嫌な訳ないでしょ・・・?

                もっと・・・
                ずっと・・・一緒に居たいョ・・・。

                でも・・・
                どんなに一緒に居ても・・・私達の「この距離」は縮まらない・・・。

                梁太郎は・・・
                幼馴染みとして、ずっと優しくしてくれるだろうけど・・・
                永遠に、私の手の届かない人・・・。

                梁太郎が優しいだけに、辛いョ・・・この距離間・・・。

                友達以上、恋人未満って・・・。




                ・・・??

               今の聞いてると・・・お前の好きなのって・・・??


               もう一度言うから、返事をくれ。


               俺と・・・付き合ってくれ。


               俺は・・・
               こ〜んなに小さい時から、ずっと・・・ずっと が好きで・・・

               今も大好きで・・・
               他の女は、好きになれそうにない。

                を、他の男に渡したくない。


               俺と・・・居てくれないか・・・?




                私の言った事と、似てる・・・。




               同じ気持ちって事なんじゃないか?




                梁太郎・・・・・・。




               返事は?




                無理してない?

                だって・・・
                梁太郎・・・好きな人いるって・・・
                バレンタインの日、その人からのチョコ待ってたんでしょ?




               あぁ。

               あの一日、無駄に長かったな・・・。

               まさか、学校休んでるなんて、知らなかったから・・・

               お前が、もしかして来てくれるんじゃないかと思って・・・
               最終下校時間まで、学校に残ってて・・・

               その後、お前ん家の前、ゆっくり通って帰ってきて・・・
               ずっと、電話待って・・・
               気が付いたら・・・朝になってた・・・。




                じゃぁ・・・

                梁太郎の好きな人って・・・・・・?




                だョ。

               何回も言わせるな。




                ・・・・・・・・・・・・。




               返事は?




                ・・・・・・・・・・・・。

               (  の目から、涙が溢れた )




               俺じゃ・・・嫌か?




                ううん・・・・・・・

                梁太郎・・・大好き・・・・・・。


               ( 梁太郎が、 を抱きしめた )

                                                                   To be continued       2007,6,22 up 

 

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