憧れ(6話)
〔 修兵の副官室 〕
( 修兵が、演習から戻って来た )
ん? 鍵がかかってる・・・。
( 修兵が、鍵を開け中に入った )
・・・・・・。
もぅ・・・帰ったのか・・・・・・。
確かに部屋は、綺麗になってる。だが・・・
まだ、任務時間中だ。
俺は、演習を途中で抜け出して・・・じゃなく・・・
他の奴に指示を出し、十分安全を確認して任せて・・・
出来る限り、早く戻って来た。
は・・・
掃除が、早く終わったからって、任務時間中に先に帰るような奴じゃない。
早く終わったら、言われてない所まで掃除していく奴だ。
言われてない所・・・・・・
まさか・・・・・・
・
・
・
〔 倉庫 〕
扉が開いてる・・・。
( 修兵が、倉庫の中に入った )
何やってんだ!!!
えっ!?
あっ!!!
(
が脚立の上から振り向いた時、
バランスを崩し脚立が倒れ
は・・・ )
「 ドサッ! 」
( 修兵の腕の中に落ちた )
す・すいません・・・。
こんな所で何してる?
窓の掃除を・・・・・・。
あと、ココで終わりです。
他は全部やりました。
お前なぁ・・・・・・。
ココは、「もういい」って言っただろ?
はい・・・。
でも・・・檜佐木副隊長は・・・
最初に、「ココの掃除をやれ」って、指示されました。
「もういい」って、言われたのは・・・
「私には無理だ」と判断されたからですョね・・・?
届かなかっただろぅ・・・・・・
脚立使っても・・・・・・。
檜佐木副隊長に「やれ」って言われた事は
ちゃんとやり遂げたかったんです。
掃除もろくに出来ないようじゃ・・・
いつ・・・辞めろって言われるか・・・・・・。
お前が「辞めたい」って言っても・・・俺は辞めさせないョ。
えっ・・・??
今日は、俺が手当てしてやるからな。
手当てって・・・?
おでこ・・・擦りむいてんじゃねーか。
あっ・・・、こ・これは・・・さっきちょっとぶつけて・・・
全然、大した事ないんです。
他は何処も怪我してないし・・・・・・
ハッ!
す・すいません!
お・下ろして下さい・・・。
わ・私・・・とんでもない事を・・・・・・。
阿散井ならいいのか?
あれは、ショックだったぞ・・・。
俺の方にくるの嫌がって・・・
阿散井に、しっかり抱きついたお前・・・・・・。
「阿散井副隊長の事が・・・大好き・・・」って・・・・・・。
そ・それは・・・・・・
ち・違うんです・・・あの時は・・・・・・
どうしていいか・・・分からなくなっちゃって・・・・・・。
まぁ・・・いい。
お前の気持ちが分かった事だけは・・・収穫だったからな。
俺は・・・
お前の「何」を見てきたんだろうな・・・?
お前に・・・好きな奴が居たなんて・・・・・・。
あの・・・
それは・・・違うんです・・・。
す・好きな人は居るんですが・・・
阿散井副隊長じゃなくて・・・あの・・・・・・
本当なら、応援してやりてぇところだけど・・・
生憎俺は・・・そんなに心が広い方じゃねぇからな・・・。
阿散井には・・・渡せねぇ・・・・・・。
で・ですから・・・
阿散井副隊長は、全く関係なくて・・・・・・
あ・・・・・・
そーじゃないですョね・・・・・・?
檜佐木副隊長の、仰ってる事は・・・・・・。
自分でも・・・よく分かっています。
私に・・・人を好きになる資格なんてないって事・・・。
は?
何言ってんだ?
頭・・・強く打ったのか?
とりあえず、副官室に戻ろう。
頭・・・痛かったり、気分悪いようだったら、すぐ言えョ?
大丈夫です。
こんなの、怪我の内に入りませんから。
檜佐木副隊長・・・下ろして下さい・・・。
あと、あの窓・・・一ヶ所だけなんです。
私に・・・掃除させて下さい・・・。
頑固だなぁ〜。
じゃぁ・・・ちょっと待ってろ。
( 修兵が、
を下ろした )
俺が拭いてきてやる。
えっ??
い・いえ、とんでもない・・・。
檜佐木副隊長・・・私が・・・・・・・・・・・・・・・・・・
は・早い・・・。
もぅ、窓拭いてる・・・・・・。
こんなんでどーだ?
えっ・・・・・・?
う・嘘・・・・・・。
いつの間に、背後に付かれたのか・・・全然分からなかった・・・。
やっぱり、私なんかとは全然違う・・・。
私と比べたら失礼だけど・・・でも・・・・・・凄い・・・。
何、ゴチャゴチャ言ってんだョ?
「どーだ?」って、聞いてんだけどな〜?
えっ?
な・何が・・・ですか・・・?
窓拭きは、あんなんでOKか?
は・はい。
えっ、あっ! し・失礼しました・・・。
失礼じゃないョ。
掃除に関しては、
の方が一枚も二枚も上手だからな。
そ・そんな事ありません。
じゃ、
にOK貰えた事だし・・・
ココの掃除は終了・・・でいいな?
はい・・・。
あとでまた来て・・・
俺のやった所を、やり直すなんてのはナシだぞ?
そ・そんな事・・・・・・
えっ!?
( 修兵が、
を抱き上げた )
あ・あの・・・檜佐木副隊長・・・??
掃除したんだから、褒美くらいくれョ?
このまま・・・
連れて帰りてぇくらいだ・・・・・・。
は・・・?
何でもない。
傷の手当てしなくちゃな。
い・いえ・・・、こんなのかすり傷ですし・・・
足は、なんでもありませんし・・・
下ろして下さい・・・。
檜佐木副隊長に、こんな事していただく訳には参りませんので・・・。
・・・・・・
俺のしたいようにさせてくれ。
今までは、陰から見守ってるだけだったけど・・・
これからは、出来る限り
と会って・・・会話して・・・
時間の許す限り、お前の傍に居たい・・・。
お前に・・・触れていたい・・・・・・。
To be continued 2007,3,20 up