憧れ(7話)





               時間の許す限り、お前の傍に居たい・・・。

               お前に・・・触れていたい・・・・・・。



          −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



                ・・・・・・?

                (「檜佐木副隊長・・・私の事、からかってるのかな?

                  どうしよぅ・・・きっと私・・・顔が真っ赤だ・・・。

                  檜佐木副隊長が、私の事じっと見てる・・・。
                  何かを探るような目で・・・。

                  あっ、そーか・・・。

                  きっと、試されてるんだ。
                  私が、浮ついた気持ちになるかどうか・・・。

                  これに引っ掛かって・・・
                  『私も檜佐木副隊長の傍に居たい』とか・・・
                  『大好きです』なんて言ったら・・・
                  辞めさせられちゃうんだろうなぁ・・・・・・。

                  何の役にも立たないのに、色恋だけは、すぐに食いつく・・・
                  みたいに思われて・・・。

                  でも・・・
                  それもいいのかも知れない・・・。

                  ココから高い窓までの、短い移動だったけど・・・
                  檜佐木副隊長の動き・・・凄かった。

                  私には、目で追う事すら出来なかった・・・。

                  どんなに頑張っても・・・私には、あんな動き到底無理だ・・・。

                  いつかは・・・そう遠くない未来には・・・辞める事になるのなら

                  今ココで・・・

                  一番好きな人に、『好きです』って言って辞めてく方が
                  幸せなのかもしれない・・・・・・。」)




               心ココに有らず・・・だな。




                えっ・・・?

                あっ、えっと・・・・・・




               軽く・・・告ってみたつもりだけど・・・




                ・・・・・・。

                (「やっぱり・・・試されてるんだ・・・。」)




               一瞬、顔赤くしたから、「いけるかな?」って 思ったけど
               すぐに俺から目を逸らして・・・
               一生懸命に、何かを考えて・・・

               「何て断わろうか」って・・・考えてんのか?

               まっ、そーだョな。
               今は、阿散井の事が・・・好きなんだもんな・・・。

               いきなり、他の男がしゃしゃり出ても、無理だョな。

               「断わる言葉」・・・もう少し待ってくれないか?

               もっと、俺をよく見てから・・・
               俺の事を、よく知ってから・・・判断してくれ。




                檜佐木副隊長・・・?
                あ・あの・・・・・・




               混乱させて、悪かった。
               徐々に・・・だな。

               一緒に居る時間が長ければ・・・
               俺がどれだけお前を想っているか・・・
               きっと・・・分かってもらえると思う。

               まずは、傷の手当てだな。

               女の子なんだから・・・顔に、傷なんて作るな。
               掃除で怪我されちゃ・・・
               何の為に、戦闘や演習から外してるのか、分かんないだろー・・・。


               俺の、大好きな顔なんだ。
               どこにも、傷なんて残させたくない。


               まぁ・・・
               苛めに等しい訓練を、黙認してた俺が言う言葉じゃないけどな・・・。

               今は・・・
               どれだけ が大切か・・・思い知らされてるんだ・・・。




                ・・・???

                (「檜佐木副隊長・・・何言ってるんだろぅ?

                  こーいう場合は、裏を考えなきゃいけないんだろうけど・・・
                  檜佐木副隊長が、何を言いたいんだか、全然分からない。

                  やっぱり、私はダメだな〜・・・。

                  『想っている』とか『大好き』って言葉に惑わされて
                  相手の真意が、読み取れない・・・。

                  戦う事もダメだけど・・・
                  心理戦も・・・全くダメだ・・・。

                  まぁ・・・
                  相手が檜佐木副隊長じゃ、敵う訳ないけど・・・

                  檜佐木副隊長に、『お前はダメな奴だ』って、言われてるみたいで
                  一緒に居るのが、凄く辛い・・・。」)




               どーした? 黙り込んで・・・? 




                あ・・・、いえ・・・・・・

                申し訳ありません・・・、ダメな部下で・・・。




               部下・・・かぁ・・・・・・。

               俺とお前の関係は・・・上司と部下・・・。




                はい。




               じゃぁ・・・お前と阿散井の関係は・・・何だ?

               恋人か?




                ち・違います!
                関係なんてありません。

                阿散井副隊長と私は・・・
                六番隊副隊長と九番隊平隊員・・・ただ、それだけです。




               随分向きになるんだな・・・。




                阿散井副隊長には、これ以上ご迷惑お掛けしたくありませんから・・・。




               あ〜ぁ・・・。

               可愛いな、お前。
               俺もそのくらい・・・想われたョ・・・。




                ・・・。

                (「もぅ・・・どー思われてもいいや。
                  阿散井副隊長も、面白がってるみたいだし・・・。

                  私が、誰を好きだろうと・・・
                  檜佐木副隊長や阿散井副隊長には、関係ない事だし・・・。」)


                檜佐木副隊長?




               ん?




                あ・あの〜・・・
                失礼ついでに、1つお聞きしてもよろしいですか?




               おぅ。
               何でも聞いてくれ。




                檜佐木副隊長の恋人って・・・どんな方ですか?



               ( 二人の、目と目が合った )



               なってみるか?
               俺の恋人に。




                からかわないで下さい!

                変な事お聞きして、申し訳ありませんでした。




               募集中だ。




                えっ・・・?
                そーなんですか?




               あぁ。

               この事は、他言無用だ。
               お前以外は、募集してないんだからな。




                はい。

                ・・・・・・ん?




               好きなヤツは、いるんだ。

               その子以外は、受け入れられないから・・・
               募集って言っても、ピンポイントなんだョ。




                あぁ・・・、そーいう事ですか。




               そーいう事だ。

                はいいな・・・、両想いで・・・。

               片想いが、こんなに辛くて・・・
               悲しくて・・・イライラするもんだって・・・初めて知ったョ・・・。




                両想いだなんて・・・
                それは、完全に誤解です。

                私は・・・
                自分で、「阿散井副隊長が好き」って言ったんですから
                そー思われてしまうのは、当然ですけど・・・

                阿散井副隊長は・・・
                決して、私の事など好きではありません。

                阿散井副隊長が、そんな風に思われてしまってるなんて・・・
                申し訳ないです・・・。

                檜佐木副隊長・・・?




               ん?




                あ・あの・・・・・・

                (「決心しなくちゃ・・・
                  本当の事を言って、楽になろう・・・・・・。」)

                わ・私は・・・

                阿散井副隊長ではなくて・・・・・・

                檜佐木副隊長の事が・・・ずっと・・・・・・

                す・好き・・・・・・・・・・・




           恋次: 檜佐木さん、こんな所に居たんですか?

               あっ・・・ ・・・。
               どうした?
               また、怪我したのか?



           修兵: 阿散井・・・・・・

               俺に何の用だ?



           恋次: あっ、俺じゃなくて・・・
               九番隊の連中が、探してましたョ?

               演習の総括してもらわないと、解散出来ない・・・って。



           修兵: んっ・・・・・・。



           恋次: 早く行った方がいいっスョ?

                は、俺が面倒みますから。



           修兵: 何故、阿散井がココに居る?
               ココは、九番隊隊舎内だぞ?



           恋次: 俺は、 の様子見に・・・

               一人だけ演習に連れてってもらえなくて
               落ち込んでるんじゃないかと思って。



           修兵:  !!

               お前・・・他隊の奴に、任務内容洩らしてるのか!?




                い・いえ・・・・・・




           恋次:  ・・・??? へぇ〜〜〜。



           修兵: 何だ?

               俺が自分の部下をどう呼ぼうと、俺の勝手だ。



           恋次: そーっスね。

               では、 の名誉の為に・・・

               こいつから聞いたんじゃないっスョ。

               前に、こいつと「訓練」してた奴らが話してたのを
               偶然、聞いただけです。

               「今回の演習は、平隊員全員参加の筈なのに、 だけ外された」
               ってね。


               檜佐木さん・・・
                が、演習参加出来るかどうかの決定権持ってたんでしょ?

               何で、連れてってやんなかったんですか?



           修兵: うるさい。

               お前に話す必要などない。


                ・・・
               すまないが、先に俺の副官室に行っててくれ。


               ( 修兵が、 を下ろした )




                は・はい・・・。




           恋次:  、俺が手当てしてやるョ。

               どこ怪我したんだ? 足か?


               ( 恋次が を、抱きかかえようとした時・・・ )



           修兵: 触るな!!

               足など怪我してない。


                、早く行け。




                はい・・・。




           修兵: 阿散井・・・
                の怪我は、大した事ないんだ・・・。

               お前の心配は無用。

               今日は・・・帰ってくれ・・・。



           恋次: ・・・分かりました。

               檜佐木さん・・・、早く行った方がいいっスョ?



           修兵: 分かってる。

               阿散井・・・・・・

               声荒げて、悪かった・・・。

                                                                 To be continued       2007,4,4 up  

 

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