言い続けるョ
〔 恋次の副官室 〕
( コンコン )
ですけど。
入れョ。
( 中に入った )
どーした?
あのさぁ・・・、恋次・・・今週末空いてる?
えっ?
あー、
がデートに誘ってくれるんなら、空いてるョ。
その他の用事なら、空いてねーな。
え・・・・・・。
じゃあ、ダメだね・・・まぁ、いいや。
お前さぁ・・・
1回くらいさぁ・・・・・・
「デートしようョ」とか言ってこいョ。
これだけ仲いい男女が、1度もまともにデートした事ねーなんて・・・
不自然だろ〜?
えー・・・、仲いいって・・・・・・・。
別に、付き合ってる訳じゃないし・・・デートだなんて・・・・・・。
付き合ってなきゃ、デートしちゃいけねーのか?
俺も女いねーし、
も男いねーんだから、何の問題もねーだろ〜?
ん〜・・・問題はないけどさぁ〜・・・。
でも、しょっちゅう会って話してるんだから
特別に会う必要なんて、ないでしょ〜。
用事もないのに会ったって、話す事もないしさ。
は冷てーなー。
別に話す事なんてなくてもいいからさぁー・・・
何も話さなくても、いいからさー
今度・・・デートしようぜ。
恋次ってさぁ〜・・・たまにおかしくなるョね〜・・・。
今日は、最初っから変だったし。
きっと、厳しい任務ばかりやってるから、精神的にも、きついんだろうね〜。
お前は・・・
すぐに俺が「おかしい」って決めつけて・・・。
おかしいのは、お前の方だろ〜。
たまには、言われた事を素直に受け取ってみろョ。
デートしような、もう決めたからな。
まぁ・・・そんな事で、恋次の心が癒されるんなら
いつでもデートするけどさぁ〜。
それじゃ、まるっきり病人扱いじゃねーかョ。
デートじゃなくて、介護されてるみてーだしなぁ〜・・・。
じゃぁ、デートいつしようか?
今週末はダメだからさー、来週にする?
何か・・・ちっとも嬉しくねーな〜・・・。
そりゃそーでしょ〜。
普通デートは好きな人とするもんだし・・・。
恋次は、私の事なんて好きじゃないんだから、嬉しいはずないじゃない。
やっぱり恋次・・・疲れてるョね〜。
あー、じゃぁ来週医療所においでョ。
最近ね〜、いい薬湯が入ったんだョ。
何て言うのかなぁ〜・・・緊張を緩和するっていうかさ〜・・・
リラックス出来るようなのがさ〜。
それ飲むといいョ。
絶対気持ちが楽になるからさ〜。
お前さぁ・・・・・・
それがデートなのか?
うん、そーでしょ?
休みの日に、二人で会うんだから。
それだとさぁ・・・・・・
ただ単に
病人が医療所行って、治療してもらってるってだけじゃねーのか?
恋次・・・
やっぱり嫌なんだョね〜・・・、私とデートするのなんてさ・・・。
じゃぁ、平日に医療所に来なョね。
そうすれば・・・
待ち合わせたりする訳じゃないんだから、デートじゃないでしょ・・・?
絶対おいでョね。
お前のデートって・・・休みの日に、待ち合わせる事なのか・・・?
まぁ、いいや。
平日に医療所には行ってやるからさー
来週は、どっか行こーぜ・・・いいョな。
え・・・、どっかって・・・何処?
ん?
の行きたい所でいいョ。
あー、医療所以外な。
別に・・・行きたい所なんてないけど・・・。
なきゃないでいいョ。
とにかく、俺の傍にいろョ。
俺の腕ん中ってのも・・・いいかもしんねーな。
恋次・・・・・・。
明日医療所に来てね。
続けて飲まないとダメそーだもんね・・・。
じゃぁ・・・私、そろそろ行かなきゃ・・・。
あー、お前・・・今週末って、何があんだョ。
ん?
うちの隊の子達がね、皆で紅葉見に行こーって言い出してさ〜。
キャンプ地のちょっと先の方まで、行く事になったの。
えっ?
じゃぁお前・・・俺、誘ってくれたのか?
えっと・・・ちょっと違うんだけどね〜・・・。
違うって?
うん・・・。
うちの隊にもさぁ〜・・・
恋次の事好きな子、何人かいるって言ったでしょ?
・・・・・・あぁ。
その子達がさぁ・・・
「阿散井副隊長も、一緒に来てくれたらいいのになぁ〜」って
言ってたの・・・偶然聞いちゃってさぁ・・・。
頼まれた訳じゃないけど・・・
恋次、来てくれないかなぁ〜って思ってさ。
お前の隊の子達ってさー・・・
俺が、誰の事好きなのか・・・知ってるはずだけどなぁ〜・・・。
えっ?
あー・・・うちの隊の子達ってさー・・・
ちょっと鈍いっていうかさ〜、よく分かってないっていうかさ〜・・・
全然大ハズレな事・・・言ってるんだョね〜・・・。
恋次の好きな人の事なんて、分かってないもん。
聞いたのか?
うん・・・。
でも皆・・・恋次は、私の事好きなんだって言うからさ〜・・・。
私・・・からかわれてるのかなぁ〜・・・。
でも・・・皆・・・大真面目に言うんだョ・・・。
ピントはずれもいいとこだョね〜・・・。
本当に分かってないんだからさ〜。
分かってねーのは、
なんじゃねーのか?
えっ?
でも・・・そこまで分かってて・・・
何で、俺に来て欲しいとか言ってんだろ〜なぁ〜・・・。
あー、私はちゃんと否定しといたし・・・
恋次の名誉の為にもね、100%違います!って言っておいたからね。
でも・・・それでも、あんまり信じてくれなかったんだけどさぁ〜・・・。
皆、
の鈍さは・・・よ〜く分かってんだョ。
私は、鈍くないョ。
皆が、鈍いんでしょ。
そーか?
俺・・・お前より鈍いヤツって、見た事ねーけどなぁ〜。
え・・・、そんな事ないでしょ〜・・・。
えっと・・・何の話だっけ・・・・・・あっ、そうそう。
恋次に来て欲しいって、言ってるのはね〜・・・。
皆、恋次の事が凄く好きっていうか・・・
憧れてるんだョね〜。
恋次が・・・まぁ、ここはちょっと違うけど・・・
私の事好きでも・・・いいんだって・・・。
恋次は恋次で、ステキなところは変わらない・・・だってさ。
恋次が好きなのが、私ってところがまたいいって・・・・・・
変な事言ってたけどさぁ〜・・・。
「違う」って言ってるのにね・・・・・・。
ごめんね・・・ちゃんと撤回できなくて・・・。
撤回しなくていいョ。
それより・・・
はさぁ〜・・・・・・
俺に来て欲しいって・・・思ってねーのか?
えっ?
あー、紅葉見に?
う〜ん・・・そりゃ〜来て欲しいけどさ〜・・・。
恋次は忙しい人だからね〜・・・。
それに今は・・・精神的にも、疲れちゃってるみたいだし・・・。
無理に来てもらおうとは、思ってないからさ、別にいいョ、来なくて。
来て・・・欲しいって・・・言ったョな・・・。
うん、皆の為にね。
え・・・、皆じゃなくて・・・
はどーなんだョ・・・。
お前の気持ちを、聞いてんだョ。
私は・・・来て欲しいョ・・・。
だって、一応私は副隊長だから・・・一番上でしょ・・・。
こんなに頼りないんだけど、皆が頼るのは・・・私しかいないんだもん。
まぁ・・・11番隊の人が、何人か来てくれるみたいだけど・・・
でも・・・一番上は、私だからさぁ・・・・・・。
恋次が来てくれたら・・・いいのになぁ〜って・・・。
副隊長として・・・必要なだけか・・・。
まぁ・・・それでも・・・
頼りにはされてるって・・・思っていいんだョな・・・。
うん、私には「恋次しかいない」もん。
お前・・・・・・
それ・・・殺し文句だけどさぁ〜・・・・・・。
きっと世間一般で使ってる意味と・・・
の頭ん中の意味って・・・違うんだろ〜なぁ〜・・・・・・。
でも・・・
にそー言われちゃなぁ・・・。
俺は、弱ぇーョなぁ・・・。
あー、いいョ。
恋次は、調子悪いんだからさー。
明日から薬湯飲んでさー、週末はゆっくり休んだ方が。
あっ、そー言えば・・・
11番隊のやつらも来るって言ったョなー。
結局は、親睦会なのか?
違うョ。
うちの子達が、計画したんだもん。
でもさぁ、付き合ってまでは、いないみたいだけど・・・
何人かは、11番隊の人と仲良くなったみたいでさぁ〜。
「一緒に行きたい」って思ったんじゃないの?
で・・・誘ったら・・・
他の人達も来るってなったみたいで・・・。
人数は、多いかもしれないけどね〜。
お前さぁ〜、それって・・・もろ親睦会だろ〜。
そーいう事は、先に言えョなー。
親睦会じゃないョ。
私達が、私達の為に、計画したんだもん。
そこに、たまたま親睦会の人達が、参加する事になっただけだからさ〜。
結果的に、一緒に行くんだろ?
うん。
それは、親睦会って言うんだョ。
全く・・・頭固いョなー。
じゃぁ、俺も行ってやるョ。
え・・・恋次はいいョ・・・。
疲れてるんだからさ〜。
お前、優秀だョなー。
優秀なお前から見て、俺は疲れてるように見えるか?
外見は見えないけどさー・・・
恋次の疲れてるのって・・・内面でしょ?
見ただけじゃ、分かんないョ。
見ただけじゃ分かんねーのに、何で疲れてるって判断すんだョ。
おかしいじゃねーかョ。
だって、言ってる事がおかしいもん。
自分では、分かんないんだと思うけどさぁ〜・・・。
恋次・・・変な事よく言ってるョ。
の事「好き」だとか「可愛い」って言ってるだけだろ?
何処が、変なんだョ。
自覚はあるんだ・・・・・・。
じゃぁ・・・思い込みが激しいんだね・・・。
結構重症かもね・・・。
何言ってんだョ。
あーぁ・・・、頭痛くなってきたョ・・・・・・。
あっ、
・・・。
俺・・・ちょっと熱あるみてーだから、測ってくんねーか?
えっ?
いいけど・・・大丈夫?
あんまり大丈夫じゃねーョ、早く。
( 恋次が
に近づき )
うん。
(
も恋次に歩み寄った )
恋次・・・悪いんだけど、ちょっとしゃがんでくれる?
あぁ。
( ・・・といいながら、
を抱きしめた )
れ・恋次・・・熱・・・測らないと・・・・・・。
熱なんてねーョ。
こーやってても、大体分かるんじゃねーか? 俺の体温。
え・・・・・・。
俺は・・・どこも悪くねーからさ。
もちろん、心も正常だからな。
週末は、一緒に行ってやるョ。
他の子の為じゃなく・・・
の為にな。
本当にいいの?
あぁ。
最初から、何でも聞いてやるつもりだったけどな・・・。
ただ・・・他の子の為だけじゃな・・・・・・。
俺は、
の為に・・・何かしてやりてーんだョ。
滅多に、いい言葉なんてかけてくんねー
が
「俺しかいない」って言ってくれたんだもんな。
その言葉は・・・
前から変わってねーんだから・・・本当に俺しか・・・いねーんだョな?
俺は、単純だから・・・素直に信じるョ。
恋次?
ん?
恋次・・・肩・・・ぶつけたか何かしたでしょ・・・?
え・・・あ〜・・・。
あっ、お前・・・!
もう、治しちゃった〜。
余計な事、するなョ。
お前が、ダメージ食らうんだろ?
このくらいの怪我なら、ダメージなんてないョ。
恋次さぁ〜・・・
私の事、気にしてくれるのは嬉しいけど、怪我したら来てね。
相当大きな怪我じゃない限り、私は大丈夫だし・・・
大きな怪我でも・・・恋次のは・・・すぐに治すからさ〜・・・。
・・・ありがとな。
でも・・・大した事ねー怪我なんて、どーって事ねーからなー。
ほっときゃ、すぐ治るし・・・
の手、煩わせるまでもねーョ。
うん・・・。
でも、無理しないでね。
今の肩だって・・・何もしてなかったじゃない・・・。
結構、熱もってたし・・・痛いはずだけどなぁ〜・・・。
あんなの、どーって事ねーョ。
怪我した事すら、忘れてたもんな。
でも・・・少しは・・・心配してくれてんだな・・・・・・。
いつも・・・心配してるョ。
だって、恋次達が出て行くような任務って・・・
危険な時が、多いんでしょ・・・?
凄く・・・心配だョ・・・。
・・・・・・。
今日は・・・お前・・・・・・可愛いなぁ・・・・・・。
そんなに心配しなくても、大丈夫だョ。
そりゃー、凄く危険な時もあるけどなー・・・。
でも、俺はやられたりしねーからさー。
お前の所にだって
どこかの副隊長が、大怪我して運ばれて来た事なんてねーだろ?
うん、ないね。
俺達は、そー簡単にはやられねーョ。
それだけの力は・・・持ってるからな。
うん。
でも・・・あんまり過信しちゃダメだョ。
恋次は、凄く強そうだけどさぁ〜・・・心は、かなり傷ついてるでしょ?
心も体も、ケアは必要だョ。
強そうって、何だョ。
弱いって・・・事か?
お前・・・俺を怒らせようとしてんのか?
弱いなんて、言ってないでしょ・・・?
恋次は、見かけによらず
心は、デリケートなのかなぁ〜って思ってさ・・・。
それは、褒めてんのか?バカにしてんのか?・・・どっちだ!?
え・・・、どっちでもないでしょ・・・・・・。
恋次・・・、少し落ち着いてョ・・・。
あー、なんなら仕事終わったら、一緒に医療所行く?
明日じゃなくて、今日から薬湯飲んだ方が、いいみたいだョね・・・。
そんなもん、いらねーョ。
さっきの「可愛い」は、取り消しな。
人の事・・・すぐに病人扱いして・・・。
お前なんて、ちょっとも可愛くねーョ。
俺の気持ちも、全然分かってくんねーしな。
恋次・・・、今日は医療所行かないの?
え・・・・・・、どーすっかなぁ〜・・・・・・。
お前は、送って行きてーけど・・・薬湯は、いらねーからな・・・。
じゃぁ、送んなくていいョ。
その代わり、明日・・・絶対来てョね。
送ってくョ。
一人で帰したくねーし・・・
少しでも長く・・・一緒にいてーから・・・。
いいョ、一人で帰るから。
早く放してョ。
嫌だョ。
・・・一緒に・・・行くョ・・・。
その薬湯って・・・・・・
何でもねーヤツが飲んでも、大丈夫なのか・・・?
えっ?
あー、大丈夫だョ。
薬とは、ちょっと違うからね。
普通の人が飲んでも、問題ないョ。
でも、あんまり美味しくないからね〜・・・
普通の人が、好んで飲むって事は、ないと思うけどさぁ。
そーか・・・。
少し・・・飲めばいいんだろ?
んーー・・・。
でも、恋次は重症だからね〜・・・
一日二回は、飲んだ方がいいと思うョ。
重症って・・・・・・・。
まぁ・・・もって帰ればいいんだョな?
うん、ちゃんと飲んでョね。
んー・・・・・・・・・。
でも・・・
それ飲んでも・・・俺、同じ事言い続けるぞ。
意味ねーと思うけどなぁ〜。
まぁ・・・恋次は、厳しい任務の連続だからね〜・・・。
心が休まる暇なんて・・・ないョね・・・。
でも、飲まないよりは、絶対いいと思うし。
少しは、気分が落ち着くからさぁ〜。
何か・・・もう・・・・・・
反論する気力も・・・なくなってきたョな・・・・・・。
えっ?
気力がなくなってきたの?
大丈夫?
少し、横になった方がいいかなぁ〜・・・。
大丈夫だョ。
・・・。
俺は、ずっと同じ事・・・言い続けるぞ。
の事が・・・「好き」ってさ。
だって・・・「好き」なんだからさー・・・そー言うしかねーだろ?
俺の気持ちが・・・
の心に届くまで・・・
「好き」って、言い続けるョ。
でもなぁ〜・・・・・・
俺が好きなだけじゃ、ダメなんだョな・・・・・・。
が「好き」になってくんなきゃ・・・意味ねーもんな〜・・・。
お前は・・・「俺しかいない」って、言ってくれた。
が・・・心から本当にそー思ってくれるように・・・・・・
俺・・・精一杯、頑張るョ。
fin 2005,11,23 up
あとがき
恋次は・・・ヒロインちゃんには弱い訳で・・・
きっと、得体の知れない薬湯を・・・飲まされてしまったんでしょうね〜(笑
今回、ちょっぴり強引にデートに誘ってみましたが・・・
中々、普通のデート(笑)にこぎつけそうにありませんね・・・。
長文、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
お時間ありましたら、また遊びに来て下さいませ。