会議(後編)



               〔 医療所 (木曜日・夕方)  の部屋 〕



                そうじゃなくて・・・・・・・・・・・・

                恋次と修兵には・・・言えなかった・・・・・・・・・・・・。

                言うのが、怖かったの・・・・・・・・・・・・。


           −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



           恋次:  ハァ?

                怖い?




                うん・・・・・・。

                もし・・・
                恋次と修兵に、「お見合いする」って言ったら・・・・・・

                きっと二人は・・・
  
                「良かったな」「頑張れョ」って・・・言うでしょ?

                「お前のことなんて、貰ってくれるヤツがいるなら・・・
                 さっさと結婚しちまえョ」・・・とかさ・・・。

                そんな事言われちゃったら・・・・・・
                私・・・どうしていいか、分からなくなっちゃうし・・・・・・。

                私は・・・まだ、ココに居て・・・今の仕事していたいし・・・
                恋次や修兵と、楽しく話したり・・・
                二人の傍に・・・居たいの・・・・・・。

                でも・・・
                二人に、「結婚しちゃえ」って、言われちゃったら・・・
                断わる事も、出来なくなっちゃうし・・・・・・。

                それ以上に・・・
                私の方が、断わられちゃったら・・・
                報告・・・しにくいョ・・・・・・。

                だから・・・
                二人には、言いたくなかった・・・・・・。

                「結婚して、ココ辞めて、出て行け」って言われるのが・・・

                怖かったから・・・・・・。




           修兵:  ・・・・・・・・・・・・


               ( 修兵が を、抱きしめた )


           修兵: バカだなぁ・・・・・・。
               そんな風に、考えてたのか・・・・・・。

               俺が、 のお見合い「良かった」なんて・・・思う訳ないだろ!?

               誰よりも、反対だ。

               結婚なら・・・・・・、俺としてくれョ。

               俺は・・・
               他のヤツに、 を渡すつもりないからさ。

               まぁ・・・
               恋次とは・・・いつかは、決着つける事になるだろうけど・・・

                が、恋次を選ばない限り・・・恋次にも、渡さねぇ。

               恋次に、負けるつもりはねーョ。



           恋次:  言いたい事、言ってくれるじゃねーかョ。

                俺も、「その時」が来たら、遠慮なくいかせてもらうぜ。
                命の保障は、しねーからな。
                覚悟しとくんだな。


                ・・・それは・・・まだ、先の話で・・・・・・

                今は・・・ から離れろ!!

                早く、離れろョ!!



           修兵: いいだろ!?

                だって、ずっと不安でいたんだからさー。


               「お見合い」なんて断わろうかなぁ?・・・って考えて・・・

               断わられれば、簡単でいいけど・・・
               でも実際・・・本当に断わられたら・・・
               それは、それでショック受けるだろうし・・・とも、考えて・・・

               俺達に言えば・・・
               「頑張ってこいョ」って言われるんじゃねーか?
               って思い・・・

               誰にも相談出来ず・・・一人で悩んでいたんだろうからさ。

               
               こういう時にこそ、
               俺の大きな愛で、優しく包んでやんねーとな。

               「不安要素は、なくなった。安心して、いいんだョ」ってな感じでな。



           恋次:  何が「大きな愛」だ!
                笑わせんじゃねぇ!!

                 !!
                今すぐ、こっちに来い!

                この書類に、お前のサインが、必要なんだョ。
                早く仕上げて、提出してこねーと・・・
                「会議」は、明日からなんだからな!!




                えっ? うん・・・。


                修兵・・・・・・ありがとう〜。

                本当は・・・ちょっと不安だったりも・・・した・・・。
                断われなかったら・・・どーなっちゃうんだろう? とか思って。

                もう・・・考えなくて、いいんだね・・・?
                安心してて・・・いいんだョね・・・?



           修兵: あぁ。

               次からは・・・
               もし、「お見合いの話」がきたら・・・すぐに、俺の所に来いョ。
               絶対、回避してやるからさ。




                うん。

                修兵・・・?



           修兵: ん?



                ありがとう・・・。



           修兵:  ・・・・・・


               ( 修兵の顔が、 の頭に近づき・・・ )



           恋次:  ダメだ!!!


               ( 恋次の手が、 の頭に乗せられた )


           恋次:  たとえ頭の天辺でも、キスはダメだ!
                「 が分かんなきゃいい」ってもんじゃねーだろー。



           修兵: 自然な流れだろー。
               この程度は・・・許されるんじゃねーのか?



           恋次:  俺が許さねぇ! 以上だ。
                二度とこんな真似、するんじゃねーぞ。


                 ・・・、早くコレ書けョ。




                うん・・・。


               (  が修兵から離れ、書類を書き始めた )



           修兵: 恋次が の事、大切に思うのは・・・よく分かるけど・・・
               多少の意思表示は、必要なんじゃねーか?

                は、鈍いんだしさぁ・・・
               言葉だけじゃ・・・埒明かねぇと思うけどなぁー・・・。



           恋次:  そうかもしんねーけど・・・
                それでも俺は・・・ の気持ちを、最優先してやりてーんだョ。

                 が好きになったヤツだけが・・・
                 に、唇で触れる事を許される・・・。

                それが、 にとって・・・一番いい事だと、俺は思う。

                ちょっと・・・格好つけてるかもな・・・。

                でも、そのくらい・・・
                頑固に、強固に、自分の気持ち抑えつけとかねーと・・・

                俺・・・自信ねーョ。


                だって、あいつ・・・俺の前で、平気で寝るんだぜ・・・。

                俺の目の前で・・・両目・・・閉じるんだョ・・・あいつ・・・。



           修兵: 恋次・・・・・・。

               そーだな。
               お互い、自重するしかねーな。
               じゃなきゃ、俺も恋次も・・・
                の額や頬に・・・キスしまくる事に、なりそうだもんな。



           恋次:  俺は、そんな事しねーョ。
                絶対しねぇ!
                しねぇって・・・決めてるんだ・・・。

                でも・・・修兵は、危なそうだなー。
                いいか、絶対「キス」はダメだからな!

                お前なら・・・自分を律する事くらい、出来るョな。
                俺は・・・お前を信じる。



           修兵: そりゃどーも。
               俺も・・・ に嫌われたくないし・・・。
               強引に、何かしようとは、思わねーョ。
               安心していいぜ。

               とにかく、早く の心を、掴まねーとなー。
               どーすればいいんだろうなぁ〜?
               どんな言葉言っても、通じねーしなー・・・ は・・・・・・。



           恋次:  全くだ。
                鈍いとか・・・そういうレベルじゃねーなぁ〜・・・。
                本当に、質悪いョ。




                恋次、書き終えたョ。



           恋次:  ん?
                じゃあ、提出してくるか。
                それ出したら、手続きは全て完了だからな。



                恋次・・・ありがとう・・・・・・。



           恋次:  えっ?

                あ・あぁ・・・・・・。
                別に、礼なんかいらねーョ。

                でも・・・、結構大変だったんだからな。

                あっちこっち、駆けずり回って・・・申請して、許可取って・・・

                「見合いの相手方」に、書類持参して・・・
                「正式な任務」だって・・・説明して・・・
                腹立つの、抑えて・・・丁寧に断わって・・・・・・。

                次からは・・・
                もし・・・また、見合いの話しがあったら・・・
                すぐに、教えに来いョ。

                出来れば、こんな逃げ方じゃなく・・・
                時間かけてでも、相手を説得してーから・・・。




                説得?



           恋次:  相手が、 を諦めるようにだョ。

                まぁ・・・これは、俺の勝手だけど・・・。

                でも、俺に が必要な以上・・・
                お前を、他の男に渡す訳にはいかねぇ。

                見合いなんてする時間あるなら、もっと俺と向き合ってくれョ。
                俺の話を、聞いてくれ。
                俺のこと・・・分かってくれョ・・・。



           修兵: 同感!

                は・・・お見合いなんて、する必要ないからね。

               「俺」・・・か、恋次、どっちか選べばいいだけなんだからさ。




                えっ?
                選ぶって・・・・・・?

                あー、じゃぁ・・・恋次にしとく。
                いい? 恋次・・・?



           恋次:  !!!!!?

                そ・そ・それって・・・・・・

                な・何に対して・・・俺を選んだんだ・・・???

                お・お前の考えてる事・・・・・・
                さっぱり、分かんねーからなぁ・・・・・・?




                ん?
                「お見合い」しない代わりに、「会議」するんでしょ?



           恋次:  ・・・・・・あぁ。




                さっきさぁ・・・
                ストレスで、胃が痛くなるって、言ってたじゃない?



           恋次:  ・・・雲行き・・・怪しくなってきたなぁ・・・・・・。




                さっき、恋次に頭触られた時に・・・
                恋次から、爆発的なストレス感じたの・・・。

                普通は、ストレスとかは、分からないんだけどね〜・・・。
                特に、頭で感じる事なんて・・・有り得ないしさぁ〜・・・。

                恋次も言ってたでしょ?
                胃が参ってるって・・・。

                よく調べてみないと、分からないけど・・・私も、そう思うョ。
                あれだけのストレス・・・抱えてるんだもんね〜・・・。
                きっと・・・胃にもきてるョ。

                何によるストレスなの?

                もし良かったら、教えてもらって・・・調べてみたいの。

                対ストレス用の薬湯も、何種類かあるからさぁ〜
                どの原因のストレスだと・・・どの薬湯が、効き易いとかね。

                修兵も、ストレスはあるんだろうけど・・・
                さっき触れた感じでは・・・胃は、弱ってなかったからさ。

                「ストレスによる胃痛」の実験は、恋次が適任だと思う。

                いい? 恋次?



           恋次:  よくねーョ!!
                原因は、お前なんだからな!



           修兵: いいじゃねーか。
               協力してやれョ。

               既に、恋次が抱えてる分のストレスを
               薬湯で、楽にしてくれるって、言ってんだからさー。
               治してもらえョ。

               それに、コレは任務だからな。
               甘えは、許されねーョ。



           恋次:  じゃぁ、お前が飲んでみろョ。
                ストレス用の薬湯って・・・スゲー不味いんだからな。
                「何種類か」なんて飲んだら、それだけで、胃がぶっ壊れるョ。



           修兵: 任務なんだぞ。
                は・・・恋次を、ご指名なんだからさぁ・・・。

               さっき・・・・・・
               
               「恋次にしとく」って言われて・・・・・・

               一瞬でも、天国行けたんだろ?
               「いい思い」したんだから、協力してやれョな。



           恋次:  「いい思い」って・・・・・・
                本当に・・・ほんの一瞬だぞ・・・・・・。

                でも・・・
                その「ほんの一瞬」・・・
                修兵は・・・地獄を見たのか・・・・・・。



           修兵: そーいう事だ。

               俺だって、「楽」しようってんじゃねーからな。
               骨だって・・・折らなきゃなんねーし・・・・・・。




                修兵・・・・・・
                そこまでしなくて・・・いいョ・・・・・・。



           修兵: 大丈夫だョ。
               俺は、 の為なら、何でも出来るからさ。

               恋次みたいに、逃げたりしないョ。
               死なねぇ程度に、適当に傷つけるから、後はよろしく頼むぜ。




                修兵・・・・・・・・・・・・


      
               ( 修兵と が、見つめ合った )



           修兵: このまま・・・・・・
               二人で、温泉行っちゃおうか?

                ・・・・・・、そうしよう?



           恋次:  ダメだ!
                そんな事、許されねぇ!

                 ! 書類出しに行くから、一緒について来い。
                危なくて、ココには残しておけねーョ。


               ( 恋次が、 の手を掴んだ )



           修兵: ダメだョ。
                は、薬湯とか・・・いろいろ準備があるんだからさー。


               ( 修兵が の、空いている方の手を掴んだ )


           修兵:  、持って行く薬湯の準備、二人でしような。

               その後は・・・どうしようか?



           恋次:  「どうしようか?」じゃねぇ!!

                 、俺・・・書類急いで出して、すぐ戻ってくるからさー
                薬湯の準備したら・・・隊長の部屋に行ってろ。



                えっ? 何で?



           恋次:  何でって・・・・・
                危険人物が、傍に居るだろ・・・?



                ん?



           恋次:  だから・・・

                お前の口から、まだ隊長に報告してねーだろ?
                「会議」の事。



                あっ、そーだね。



           恋次:  そーだョ。
                だから、ちゃんと説明してこいョ。



                うん。



           恋次:  説明終わっても・・・
                俺が戻ってくるまでは、隊長の所に居ろョ、・・・いいな。



                どーして?



           恋次:  理由なんて、何でもいいんだョ。
                とにかく、隊長の傍から、離れるな。
                分かったか!?



                うん・・・・・・。



           修兵: 恋次・・・、俺の事「信じてる」んじゃなかったのか?



           恋次:  信じては・・・いるョ・・・。

                でも、俺より危険なのは、確かだ。
                危険は、事前に回避する必要がある。
                因って、今は、 と修兵二人っきりにさせる訳にはいかねぇ。



           修兵: そーいうのは、「信じてる」って、言わねーョ。



           恋次:  つべこべ抜かすな。

                今は・・・
                雰囲気的に・・・危機を感じたんだ。



           修兵: だろ?
               
               いい雰囲気だったョな?
               このまま、もう一押し・・・してみるかな〜。
               手出さなきゃ、文句ねーョな?



           恋次:  今は・・・ダメだ。

                やっぱり は、連れて行く。
                抱いて行きゃ、時間なんて、そうかかんねぇ。
                帰って来てから、三人で薬湯の準備すりゃいいョ。



           修兵: 恋次・・・、汚ねーョ。



           恋次:  汚くて結構。
                俺も・・・引く訳には、いかねーんだ。



           修兵: なら、俺も引かねぇ。
                は、俺が抱いて行く。
               三人で、書類出しに行こうぜ。

               恋次、手、離せョ。



           恋次:  お前が、離せョ。
                 は、俺が抱いて行く。




                あ・あのさぁ・・・・・・

                私・・・待ってるから、二人で行って来なョ。
                私は、足手まといでしょ?
                抱っこなんて・・・恥ずかしいし・・・。

                書類出すだけなんでしょ?
                そこまでして、私は・・・行かなくても、いいんじゃないの?



           修兵: じゃあ、俺も行かねぇ。




                修兵・・・・・・
                恋次と行ってあげて・・・?

                恋次はきっと・・・一人じゃ嫌なんだョ。

                ねっ、恋次に・・・ついてってあげて?



           修兵: えーーーーー

               そんな訳・・・・・・・・・・・・・・



           恋次:  ある、ある。

                修兵、一緒に行こうぜ。
                俺・・・一人じゃ行けねーんだョ。
                大事な書類持ってるのに・・・襲われたら困るしさー。



           修兵: 恋次!!!!!

               誰が、お前なんか襲うか!!!!!



           恋次:  お前と 、二人っきりにしなきゃ、いいんだからな。
                修兵が俺と一緒に居りゃー、 は安全だ。

                きっと も、危険を察知して、お前から離れようとしてるんだョ。


                じゃあ、 ・・・、ちょっと行ってくるからな。
                出来る準備は、しとけョな。




                うん。

                恋次、修兵・・・ありがとう・・・。
                迷惑かけちゃって・・・ごめんね・・・・・・。



           恋次:  何言ってんだョ。
                俺は、好きでやってんだ。



           修兵: 迷惑なんかじゃ、ないからね。
               「お見合い」阻止出来て、一番嬉しいのは・・・俺なんだからさ。

               温泉行ったら・・・
               恋次の目盗んで、二人で仲良くしような。

               さっきの続き・・・・・・
               あの雰囲気で・・・・・・
               甘〜く、熱〜く・・・・・・いろいろとな。



           恋次:  「続き」なんて、ねぇ!!

                「いろいろ」って・・・何だ!!??

                全く・・・修兵からは、目が離せねーなー。



           修兵: 
               恋次・・・まだまだ元気だからさー・・・
               もっとダメージ与えた方がいいョ。




                ん? ダメージって?



           修兵:  が冷たくすれば、すぐ沈むョ。

               「恋次なんて嫌い・近寄らないで・顔も見たくない・あっち行って」

               ・・・って、言ってみ?

               1時間・・・いや、10分もすれば、元気なくなるョ。

               そーだなぁ〜・・・
               止めは
               「私は、恋次より修兵の方が好き」、コレだな。

               これで、万事休す。
               恋次の胃に、穴が開くな。



           恋次:  修兵ー・・・・・・
                お前の方が、よっぽど汚ねーだろー。

                 は、そんな事言わねーョ。
            
                なぁ、



           修兵: いや、絶対言った方がいいぞ、

               これも、研究の為だ。
               恋次の胃に、穴を開けて・・・どの薬湯が効くか、試してみろョ。

               千載一遇のチャンスだぞ。

               恋次も、覚悟決めてるはずだから
               どんどん言ってやれョ、「恋次なんて嫌い」って。




                え・・・・・・
                「恋次なんて嫌い」・・・って・・・?



           修兵: そうそう。




                「恋次なんて嫌い」って、言うだけでいいの?



           修兵: そーだョ。
               まぁ・・・止めの言葉も、言って欲しいけど・・・
               「それ」だけでも、効果抜群だからさ。




                「恋次なんて嫌い」・・・かぁ・・・・・・。



           恋次:   !!!!!

                そんなに何回も、言うんじゃねぇ!!!!!




                えっ?
                「恋次なんて嫌い」って?



           恋次:   ・・・・・・・・・・・・

                頼むから・・・もう、言ってくれるな・・・・・・・・・・・・




                恋次?
                大丈夫?

                分かった、もう言わないョ。
                「恋次なんて嫌い」・・・なんてさ。



           恋次:  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



           修兵: 恋次・・・、沈んだな。

                                                                 fin                   2006,5,17 up

 

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あとがき

今回は、修兵がちょっとリードって感じですかね〜・・・?

恋次〜・・・ごめんなさい・・・。
恋次の胃に穴を開けるなんて・・・ヒロインちゃんは、絶対しませんからね(笑

この後、3人で・・・どんな「会議」?が開かれたのか・・・
何か、ちょっと痛そうな気が・・・。
考えないように、しましょう〜(笑

長文、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
お時間ありましたら、また遊びに来て下さいませ。