怖い夢






                恋次・・・
                あのね・・・
                私・・・
                結婚する事になったの。

                恋次も喜んでくれるでしょ?

                でも、残念なのは・・・

                もぅ、恋次とは会えなくなっちゃうの・・・・・・


                さようなら・・・・・・





               えっ!!!!!

               け・結婚って・・・

               だ・誰とだョ?


               おい!  !!


               待て!


               行くなーーーーーーーーーー




               『 はっ! 』




               な・何だ・・・夢か・・・・・・。

               縁起悪ぃなー・・・。
               何でこんな夢・・・・・・。


               今日は、俺の誕生日・・・。

               もっと良い夢・・・見させてくれョ・・・・・・。

                          ・
                          ・
                          ・
                          ・
                          ・

               〔 8月31日 (朝) 医療所 ・  の医務室 〕



                ・・・・・・。



                あっ、恋次・・・
                どーしたの?
                怪我? それとも、具合悪いの?

                顔色良くないね・・・。

                ココに座って。


               ( 恋次が、 の正面に座った )




                どこが痛いの?
                詳しく教えて?


               ( 恋次が の手を取り、自分の胸に押し当てた )


               ココ。




                えっ・・・
                心臓?

                ちょっと待って、今、詳しく調べてみるから・・・。


               (  が恋次の肌に、直接触れた )


                んー・・・・・・
                正常だけどなぁ・・・・・・?

                心臓だけじゃなく、どこも悪くないョ?




               お前・・・
               結婚の予定って・・・あるのか・・・?




                うん、あるョ。




               えっ!?

               い・いつ・・・?

               だ・誰と・・・?




                出来れば、10年以内くらいに・・・
                相手は未定。




               何だョ!
               驚かすんじゃねーョ。

               そーいうのは、予定って言わねーだろ?




                恋次の方こそ・・・
                心臓なんて、全然悪くないじゃない・・・。

                至って健康。

                何も心配いりませんので、どうぞお帰り下さい。




               眠れなかったんだョ・・・。

                だって、「顔色良くねぇ」って言っただろ?

               お前のせいだぞ!?
               出てくるなら・・・もっと良い形で出てこいョな!




                眠いの?

                あっ! 分かった!

                怖い夢見たんでしょ〜?
                お化けが出てきたの?

                そーか、一人じゃ怖くて寝てられないんだね?
                じゃぁ、そこの診察台で寝てていいョ。

                お化けの夢見ると、一人じゃ居られないもんね。
                分かるョ、その気持ち。




               何が「分かった!」だョ・・・。

               この俺が、お化けなんか怖がる訳ねーだろ!?

               俺が一番怖いのは・・・ だョ・・・・・・。




                恋次・・・

                あのー・・・・・・

                コレ・・・・・・・・・・・・


               (  が恋次に「布」を渡した )




               はっ??

               何だ、この汚ねぇ布?
               雑巾か?
               掃除でもしろってか?

               まぁ・・・
               暇だからいいけど・・・、何処拭けばいいんだ?
               床か?




                やっぱりいい・・・・・・。

                返して・・・・・・・。


               (  が「布」を、取り戻そうとしたが・・・ )




               いいョ、掃除くらいしてやるョ。

               しかし、この雑巾・・・臭うぞ?
               薬草の臭いだな・・・。

               お前・・・
               こぼした薬湯拭いて・・・そのままなんだろ?

               コレ・・・臭い取れねーんじゃねぇか?
               処分した方がいいョ。
               臭いョ、この雑巾・・・。




                じゃぁ・・・
                そこのゴミ箱に捨てて・・・。




               ん?
               そーだな。
               掃除済んだらな。

               んじゃ、床でも拭くか。


               ( 恋次が「布」で床を拭くのを、 がじっと見つめた )




               この布・・・雑巾には向かねぇなー。

               肌触り良いし・・・高級な布だろ?

               何で雑巾なんかに・・・・・・


               ( 恋次が を見上げると、 の目から涙が溢れていた )




               ど・ど・どーしたんだョ・・・???

               お・俺・・・変な事言ったか・・・?




                ううん・・・。

                恋次・・・・・・

                今日・・・お誕生日でしょ・・・?




               えっ?

               あ・あぁ・・・。




                お誕生日おめでとう・・・。

                でも・・・
                プレゼントは・・・ないョ・・・。


                掃除は、もぅいいから・・・「それ」ココに捨てて・・・。

                恋次は、今日お誕生日なんだし・・・
                眠いんでしょ?
                掃除なんて、する事ないョ。

                帰って寝た方がいいと思う。

                じゃぁ・・・
                私はまだ仕事中だから・・・

                恋次・・・
                良いお誕生日になるといいね・・・・・・。




               ・・・・・・。

               もしかして俺・・・・・・
               大変な事・・・仕出かしたのか・・・?

               ま・まさかとは思うけど・・・・・・

               この布って・・・・・・??




                それは・・・
                雑巾にもなれない、汚くて、臭い布・・・でしょ?




                ・・・?

               雑巾じゃ・・・なかったんだな・・・?

               俺・・・
               お前に、酷い事した・・・んだョな・・・?


               悪かった!

               今・・・洗ってくるから・・・
               そーしたら、もぅ一度・・・ の手から俺に渡してくれ・・・。




                いいョ・・・。
                そんな汚い布・・・早く捨てちゃって・・・。




               ごめん・・・悪かった・・・。

               頼むから言ってくれ・・・

               これは、「俺への誕生日プレゼントの布だ」って・・・。




                ・・・・・・・。




               そうなんだろ?

                が作った・・・俺へのプレゼントなんだろ??




                ・・・うん。




               俺は何て事・・・・・・


               ( 恋次が を、抱きしめた )




                恋次・・・?

                ごめんね・・・、今年はプレゼント無しだから・・・。

                私も・・・分かってる・・・。
                見た目が綺麗じゃないって事・・・。

                せめて、綺麗に包んでから渡そうと思ってたんだけど・・・
                思ったより、恋次・・・早く来ちゃったから・・・
                そのままで渡しちゃったの・・・。




               ありがとう。

               今さら何言っても・・・信じてもらえねぇと思うけど・・・
                からのプレゼントは、何より嬉しい。
               本当だぜ?




                捨てちゃっていいョ。

                もぅ少し、綺麗なのが出来るかな?って・・・
                頑張ったんだけど・・・

                結局は、色は茶色の・・・しかも斑で・・・
                香も上手く抜けなくて、ハッキリと薬草の臭いが残っちゃって・・・

                でもね、効果は期待出来るから・・・
                恋次にあげようと思って・・・。




               最近・・・
               いつも忙しいって言ってたのって・・・
               コレ・・・作ってたのか?




                うん・・・。

                薬草で染めて、その効果を封印した布・・・。
                一応、バンダナのつもりだったんだけどね・・・。

                薬草は、凄く綺麗な緑色だったから・・・
                布も当然、緑色に染まると思ってたら・・・
                何回やっても、茶色になっちゃって・・・
                しかも、均等に染まらないの・・・。

                恋次には・・・
                体にプラスになるような物で、身に付けられる物をあげたかったから
                私なりに考えたんだけど・・・
                雑巾以下だもんね・・・。




               そ・そんな事ねーョ。

               なかなか渋くて・・・・・・




                無理しなくていいョ。

                あっ、恋次・・・
                きっと、疲れて来るだろうと思ってたから・・・
                「元気の出る薬湯」作っておいたの。

                これ飲んで・・・
                「好きな人」の所に・・・行ってきなョ・・・。

                ステキなプレゼント・・・貰えるといいね・・・。




               俺の事・・・
               思ってくれてんのか・・・・・・。

               ありがとな・・・。


               ( 恋次が薬湯を、一気に飲み干した )


                からのプレゼント・・・
               何貰っても嬉しいけど・・・
               出来れば、お前自身が貰えたら・・・・・・

               あ・・・い・いや・・・・・・
               よ・嫁さんとして・・・な・・・・・・
               嫁いできてくんねぇかな〜・・・なんて・・・・・・・・・・・・






                嫁さんって・・・
                恋次、知ってるの?
                私が・・・もぅすぐ結婚する事?




               えっ・・・!?

               け・結婚なんてしねーって・・・さっき言っただろ??




                恋次・・・
                明日私は嫁ぎます。

                ステキな旦那様と、仲良く暮らしていくから、心配しないでね。




               い・いや・・・、ちょっと待て!

               俺は許さん!!

               相手は誰だ!?

               ココに連れて来い!

               決闘だ!!!!!


               あ・あれ・・・?

                は・・・?

                は、何処行った??

               ココは・・・何処だ・・・?

                ーーーーーーーーーー






                間違えちゃった・・・。

                「元気の出る薬湯」と「超即効睡眠薬」。

                恋次・・・随分うなされてるなぁ・・・。

                きっとまた・・・
                「怖い夢」でも見てるんだろうね。

                                                                fin                           2007,8,31 up  

 

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あとがき

恋次 ♥ お誕生日、おめでとぅ〜♪

今年のお誕生日は・・・
「悪夢?」を、2回も見てしまいましたが・・・
目が覚めたら、きっと・・・
ヒロインちゃんが優しくしてくれるでしょう〜 (笑

長文、最後までお読みいただき、ありがとうございました☆
恋次との【4回目の誕生日】を迎えられるように頑張りたいと思います。