毒キノコ(後編)





               俺に口付けを・・・・・・。




                わ・分かった・・・。

                じゃぁ・・・・・・・・・・・・




          −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−




               (  が修兵に口付けをしようと、顔を近づけ始め・・・
                 唇が重なり合おうとしたその瞬間・・・
                  の体が、修兵から引き離された。)




                ・・・?

                あっ! 恋次・・・?




           恋次: キスなんてする必要ねーョ!




                で・でも・・・修兵が死んじゃうョ・・・?




           恋次: 死なねーョ。
               修兵が食ったのは、「猛毒キノコ」じゃなくて
               「微毒キノコ」なんだから。



           修兵: 恋次!!

               人が、「生きるか死ぬか」の瀬戸際なんだぞ!?
               いい加減な事、言ってんじゃねぇョ!!



           恋次: いい加減じゃねーョ。
               ちゃんと調べてきた。
               「微毒」でも、毒は毒だからな。
               沢山食べたお前の部下達は、一瞬気を失ったみてーだけど
               今はもう「ピンピン」してるョ。

               それに、部下達が言ってたぜ?

               「檜佐木副隊長は、一番最後に食べ始めたので、一口しか食べてません」
               
               って。



           修兵: 俺が食べたのは・・・「猛毒キノコ」かもしんねぇだろ?
               一口でも・・・猛毒なら・・・



           恋次: 猛毒かどうか・・・
               自分でも、多少は分かんだろ?

               お前の体・・・別に、何処もおかしくねぇんじゃねーの?



           修兵: え・・・・・・

               言われてみれば・・・今は何ともないけど・・・



           恋次: だろ?



           修兵: でも・・・油断は出来ないだろ?
               症状出るまで・・・時間がかかる毒なのかも・・・・・・



           恋次: んな訳あるか!?
               調べてきたって言ってんだろ!



           修兵: いや・・・
               でも・・・
               何か変なんだョな・・・体・・・・・・。

               猛毒キノコを食べた者にしか分からない、微妙な感覚があるような・・・

                ・・・
               とりあえずキスしておいてくれョ。
               そーすれば安心だし。

               恋次はあんな事言ってるけど・・・
               俺・・・やっぱり調子変だ・・・。

                ・・・助けてくれ・・・。


               ( 修兵は横になったまま、再び目を閉じた )



           恋次:  、そんな戯言気にするな。

               それより、団子でも食いに行こうぜ?
               「期間限定の団子」美味いって評判だからさ。




                うん・・・
                お団子は食べたいけど、でも・・・修兵が・・・・・・
                本人は、具合悪いって言ってるし・・・。




           恋次: 仕方ねぇなー・・・

               そんじゃ、修兵治す呪文教えてやるから
               俺が教えた通り、修兵に言うんだぞ。




                うん・・・。


               ( 恋次が に、何やら耳打ちした )






                修兵・・・?
                一緒にお団子食べに行こうョ?
                私が食べさせてあげるから・・・ねっ?


               ( 次の瞬間、修兵は医務室の入り口に立っていた )



           修兵:  !!
               何やってんだョ!?
               早く、行くぞ!




                あれ・・・?
                修兵・・・体、大丈夫なの?




           修兵: 問題ない。
               猛毒キノコ食べたにしちゃ、最初からどこも何ともなかったからな。
               俺って不死身? アハハハハ!



           恋次: 「アハハハハ」じゃねーョ!
               猛毒じゃねぇ!って、言ってんだろ?



           修兵: 
               恋次なんて、置いて行くぞ!
               早く来い!




                う・うん・・・。


               ( 修兵が先に、部屋を出た )




                修兵・・・本当に大丈夫かな?
                「微毒」でも、毒は毒だし・・・。




           恋次: 大丈夫だョ。
               俺も「同じキノコ」食って、何ともねぇし。




                えっ!?
                恋次も食べたの?




           恋次: 調べてもらって
               「大した毒じゃねぇ」って分かってから、物は試しで食ってみた。




                もぅ・・・
                恋次ったら・・・
                大した事なくても、毒は毒なんだからね!




           恋次: おっ!
               俺の心配してくれんのか?

               じゃ、




                    『 チュッ 』




               ( 恋次が に、キスをした )




                な・何するの・・・?




           恋次: 何って・・・キスだョ?
               分からなかったか?

               じゃ、もう一回・・・




                    『 チュッ 』




                れ・恋次・・・・・・




           恋次: まだ分かんねぇのか?
               じゃぁ今度は時間をかけて・・・




                そ・そーじゃなくて・・・
                何で「こんな事」するの?
                からかわないでョ・・・。




           恋次: からかってなんかねーョ。
               毒キノコからの、生還の為のキスだろ?
               念の為に、もう一回しとくか。
               俺、まだ死にたくねぇし。




                じゃぁ・・・
                好きな人の所へ行って・・・
                「コレコレこういう理由なのでキスして下さい」
                って言って、キスしてもらってきなョ。

                好きな人に「してもらわないと」効き目無いみたいだからね。

                私は、修兵とお団子食べに行ってくる。




           恋次: ちょっと待てョ。


               ( 恋次が の手を掴んだ )


           恋次: お前・・・

               さっき、修兵にキスしようとしてただろ・・・?




                え・・・・・・

                あ・あれは・・・キスじゃなくて・・・
                何ていうか・・・
                治療の一環っていうか・・・・・・




           恋次: 二度と「あんな真似」するんじゃねぇぞ!

                がキスして良いのは・・・俺だけだ。




                だ・だから・・・キスじゃないって・・・・・・




           恋次:  にキスして良いのも、俺だけだ!

               いいか!?

               分かったか!?

               大体、キスで治る訳ねーだろ!?




                そ・そーだけど・・・




               ( 恋次が を、抱きしめた )




           恋次: 俺には、どんな理由でも キス して良いからな。
               「治療の為のキス」大歓迎だ。




                恋次・・・?




           恋次: ん?




                体おかしくない?
                めまいがするとか・・・気分悪いとか・・・?




           恋次: え・・・?

               そーいゃ・・・さっきから気分悪ぃなぁ・・・。
               何か、ムカムカするっていうか・・・。




                そーでしょぅ〜・・・。

                恋次が食べたのって・・・きっと、ちゃんとした毒キノコだと思うョ。




           恋次: えっ!?




                でも大丈夫。
                毒の種類は、見当が付いた。
                解毒剤もってくるから、そこに寝てて。




           恋次: ちょっと待ってくれ・・・。
               俺・・・毒キノコ食べたのか?




                うん。




           恋次: でも・・・
               俺は、修兵と同じキノコを・・・・・・




                同じじゃなかったみたいだね。
                素人判断は、危険だョ。
                まして、毒キノコって分かってて食べるなんて・・・。




           恋次: いや・・・
               「毒キノコ」じゃなくて・・・「微毒キノコ」だと思って・・・

               も・もしかして・・・
               俺・・・
               死ぬのか・・・?




                死なないョ。

                ただの毒キノコだもん。

                はい、横になって。




           恋次: 「ただの」って・・・・・・




               ( 恋次が診察台に、横になった )




           恋次:  ・・・
               行かないでくれ・・・。

               俺に・・・キスしてくれ!!

               頼む!




                「キスで治る訳ない」って言ったのは、恋次だョ?




           恋次: 俺には・・・ のキスが効くんだョ。

               た・頼む・・・
               早くキスを・・・・・・




                解毒剤飲めば大丈夫だョ。
                かなり苦いけど、我慢して一気に飲んでね。




           恋次: い・いや・・・

               お・俺・・・解毒剤じゃなくて、キスの方が効く・・・




                キスじゃ治らないの!

                すぐに戻ってくるから、待っててね。


               (  が医務室から出て行った )




           恋次: え!!

               おい!!

                !!

               俺を一人にしないでくれ!


               
   
               俺、まだ死にたくねーョ!

               キス!

               キスしてくれ!

                !!!!!


               あ〜ぁ・・・
               食わなきゃ良かった・・・キノコなんて・・・・・・。

                                                                  fin                          2008,3,7 up

 

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あとがき

「微毒」という表現?があるのか分かりませんが・・・(汗
「ほんの少しの毒」という意味です。

更新、遅れてばかりですが・・・
これからも、ゆる〜りと書いていきたいと思っております。
お時間ありましたら、遊びに来て下さいませ。
最後までお読み頂き、ありがとうございました☆