聖夜(中編)



               〔 12月24日 医療所出発 〕


            鳳: 阿散井副隊長・・・あのー・・・
               本当に俺なんかがご一緒しても・・・よろしいんでしょうか・・・?


           恋次:  「よろしい」も「よろしくねぇ」も
                お前が行かねーと、 も行かねーって言い張ってんだョ。
                何で、 の事なんか誘ったんだョ。
                余計な事してくれたョなー。


            鳳: すいませんでした・・・。
               でも・・・ 副隊長・・・、クリスマスに一人だって・・・・・・
               笑ってはいましたけど、凄く寂しそうな顔されてたので・・・俺・・・。


           恋次:  俺があいつを、一人にさせる訳ねーだろ。
                ずっと前からの計画が・・・台無しだョ。
                まぁ・・・修兵が割り込んできた時点で、大きく崩れ去ったけどな・・・。


            鳳: あの・・・、阿散井副隊長・・・?


           恋次:  ん?


            鳳:  副隊長は・・・そのー・・・・・・
               阿散井副隊長とは、何でもないって・・・おっしゃってたんですけど・・・。


           恋次:  鳳は・・・それを信じたのか?


            鳳: あの時は、そーなのかなぁ〜って思いましたけど・・・。
               今考えると・・・・・・。


           恋次:  何だョ。


            鳳:  副隊長は・・・
               阿散井副隊長が、自分より「六番隊のパーティー」を選んだので
               凄く寂しくて・・・自信なくしちゃったのかなぁ〜って・・・。


           恋次:  えっ?


            鳳: あの時、 副隊長・・・おっしゃったんです・・・。
               「阿散井副隊長も、クリスマスくらい『好きな人』と一緒に
                居たいんじゃないのかなぁ〜」って・・・。

               それなのに・・・阿散井副隊長は、パーティーの方を、選んだので・・・。
               だから・・・「関係ない」なんて・・・言っちゃったのかなぁ〜って。


           恋次:  ふ〜〜ん。
                お前、よく分かってんじゃねーかョ。
                その通りだョ。


            鳳: でしたら・・・
               無礼なのは、重々承知で・・・言わせていただいても、よろしいでしょうか?


           恋次:  何だョ、言ってみろョ。


            鳳: 俺は・・・・・・
                副隊長が、大好きです。
               この気持ちは、少しも揺らぎません。

               でも、 副隊長に「告白」しようとか・・・そんな事は考えていません。
               あの人を、苦しめるだけなのは・・・分かっていますから・・・。

               そして・・・心から良かったと思っています。
                副隊長のお相手が、阿散井副隊長で。
               俺は、阿散井副隊長を尊敬しています。
               あなたなら、彼女を幸せに出来ると思っています。

               だから・・・
               もう二度と、 副隊長に・・・あんな思いさせないで下さい。
               あんな事・・・言わせないで下さい。

               「一人って、寂しいョね」・・・なんて・・・。


           恋次:  あいつ・・・そんな事、言ったのか・・・・・。


            鳳: 一人だなんて思わせちゃ・・・ダメですョ・・・。


           恋次:  そーだな・・・・・・。

                          ・
                          ・
                          ・

                修兵・・・、ちょっと聞いてもいい?


           修兵: 何?


                鳳君がさぁ〜・・・
                変な事言ってたから、気になっちゃって・・・。


           修兵: 鳳が?


                うん。
                あのね〜・・・「恋次に殺されるかも」って・・・。
                冗談だとは思うんだけど・・・
                でも、鳳君ってあんまり冗談言う人じゃないし・・・。
                どーいう意味なのかなぁ〜って思って・・・。


           修兵: あいつ・・・覚悟決めて、 誘ったのか・・・。
               何か・・・始めの頃の自分・・・思い出すョな・・・。


                えっ?


           修兵: 鳳から見れば、恋次は の保護者みたいなもんだろ?


                保護者?


           修兵: あぁ。
               最初からず〜っと、 の事見守って・・・助けて・・・
                に近寄る男は、全て排除しようと思ってるからさ。

               鳳は、それが分かってるから、そんな事言ったんだョ。



                んー・・・、何か分かったような・・・分かんないような・・・。


           修兵: 分かんなくても、いいんだョ。
               大した事じゃねーからさ。


                うん・・・。


           修兵: でも・・・あんまり鳳に優しくするなョな。
                が、鳳ばかりひいきしてると・・・その内、恋次も爆発するぞ。
               恋次の前に、俺が爆発するかもな・・・。


                えっ・・・、ひいきって・・・・・・。
                あー、鳳君の事・・・少し応援しちゃったからね・・・。

                でも、恋次や修兵と同じ人好きになっちゃったから・・・
                鳳君、大変だろうなぁ〜って思って・・・。

                こういう事は、上官とかそーいう事って・・・関係ないはずでしょ?
                でも実際は、そーもいかないだろうからね〜。
                だから、ちょっと応援してあげたくなっちゃってね〜。


           修兵:  ってさぁ〜・・・
               本当の本当に、俺たち三人が誰好きなのか・・・知らないんだ・・・。


                うん。
                知らない方が、いいョ。
                知れば、気になっちゃって、横から口出したりしちゃいそうだし。
                私には、関係ない事だからね。
                知りたいとも、思わないョ。


           修兵:  ・・・・・・。
               それじゃ・・・悲しすぎるョ・・・・・・。

                は俺達・・・俺の事、全然興味ねーって事だろ・・・?
               俺・・・ の事「大好き」なのに・・・。



                私だって、修兵の事「大好き」だョ。


           修兵: うん・・・。
               それは、嬉しいけど・・・、「好き」の中味が違うんだョな・・・・・・。


                あっ、もうキャンプ場だね。


           修兵: ん・・・・・・?
               ・・・・・・・・・・・・・・・・・そーだな・・・。


                修兵・・・どーしたの?
                具合でも悪い?
                昨日まで、凄く忙しかったんだもんね・・・大丈夫?


           修兵: どーかな・・・・・・。



           恋次:   、この辺でちょっと休んでくからな。
                大丈夫か? 疲れてねーか?


                うん、私は大丈夫だけど・・・・・・
                修兵が・・・具合悪そーだョ・・・。


           恋次:  えっ?
                仮病だろ?
                 の気でも引こーって、思ってんだろ。


           修兵: 俺・・・
               少しだけ、恋次の気持ちが分かったョ・・・。
               お前って・・・打たれ強ぇーョな・・・、感心するョ。
               いつも、もっと・もっとボロクソに、 に言われてんだもんな・・・。
               お前って・・・すげーョ・・・。


           恋次:  ハァー!?
                何言ってんだョ、お前。
                 に、何か言われたのか?
                そんな事、一々気にしてたら身が持たねーぞ。

                あー、手を引くいいチャンスかもしんねーなー。
                 の事、きっぱり諦めて
                今から帰って、九番隊のパーティーにでも、出てこいョ。


            鳳: 俺も、その方がいいと思いますけど・・・。


           修兵: うるせーな。
               鳳に、そんな事言われたくねーョ。
               お前、誰に向かってもの言ってんだョ。
               帰るなら、お前が帰れョな。
               大体・・・何でクリスマスにお前の顔なんて、見てなきゃなんねーんだョ。
               冗談じゃねーョ!


            鳳: すいません・・・。
               でも・・・帰るなら、一緒に帰りませんか?
                副隊長は、きっと・・阿散井副隊長と二人の方が・・・。


           修兵: お前、また恋次に言い含められたのか?


           恋次:  俺は、何にも言ってねーぞ。
                周りから見ると「俺と はお似合い」って事なんじゃねーのか?
                なぁ?


            鳳: はい。


           修兵: 「はい」って・・・お前なぁー・・・。
               お前も、 の事好きなんだろ?
               よく「はい」なんて言ってられるョなー。
               お前の神経、分かんねーョ。


           恋次:  帰るんなら、帰れョ。
                 は、俺が責任持って連れてくからさ。


           修兵: 何言ってんだョ。
               二人でなんて、行かせる訳ねーだろー。


                修兵・・・大丈夫? 帰っちゃうの・・・?


           修兵: 帰んねーョ。
               鳳は、帰るみてーだけどな。


                え・・・・・・。
                鳳君・・・帰っちゃうの・・・?


            鳳: 俺・・・、居ても邪魔みたいですから・・・。


                恋次・・・、鳳君に何か言ったの?


           恋次:  俺は、何にも言ってねーョ。
                何で俺なんだョ。
                文句言ってたのは、修兵だろ?
                自分で、帰りたいって思うヤツは、帰れョ。

                鳳は、帰りてーのか?


            鳳: え・・・・・・。


                鳳君・・・行きたくないの?
                ごめんね・・・私、無理に誘っちゃったのかなぁ・・・。
                鳳君が帰るなら、私も帰るョ。


           修兵: え・・・・・・。


           恋次:  鳳、どーすんだョ。
                よ〜〜く考えて、答え出せョな。


            鳳: 俺・・・どーしたら・・・?


           修兵: 「帰らない」に決まってんだろ。

                、鳳帰んないってさ。


           恋次:  「帰んない」だな。
                それ以外の答えは、ねーもんなー。


            鳳: はぁ・・・、帰りません・・・。


           恋次:   、鳳は帰んねーからな。
                もう、「帰る」なんて、絶対言うなョな。
                お前が帰るのだけは、俺は許さねーからな。
                どーしても帰るって言うんなら、俺を倒してから行けョな。 いいな!


                え・・・・・・。


           修兵:  ・・・さっき言っただろ?
               鳳寄りでいると・・・恋次、本当に大爆発するぞ。
               鳳の為にも、ヤツに優しくしねー方がいいョ。


                え・・・・・・。
                恋次・・・?
                怒ってるの・・・?


           恋次:  あぁ。
                腹立ってしょーがねーョ。

                もともと俺は・・・ と二人で行こーと思ってたんだョ。
                でも・・・まぁ・・・
                四人でって、なって・・・嫌だけど・・・・・・。
               
                それでも
                今日・明日、 と一緒に居られるならって・・・我慢してんだョ。
                それなのに・・・
                一緒に居てーお前の口から「鳳と帰る」なんて聞かされてみろ
                怒りたくもなるョ。



                私と二人でって・・・・・・。
                あっ、もしかしたら恋次・・・・・・。


           恋次:  な・何だョ・・・。


                これから行くステキな場所に
                好きな人と二人で行こうって思ってたんでしょ〜。
                でも、その人が都合悪くて・・・。

                だから、昨日の夜になんて、私の事誘いにきたんだ・・・。
                しょうがないから、私と二人で行こうと思って・・・。

                なら、良かったね、修兵や鳳君も一緒に来れて。
                私と二人じゃ、楽しくないもんね。


           恋次:  何言ってんだョ・・・。

                俺はなぁ〜・・・、
                いいか、よく聞けョ「 」と二人で、この小屋に行こうと思って
                1ヶ月以上も前から、ずっと楽しみにしてきたんだョ。



                恋次・・・ありがとうね。
                私になんて、気を遣ってくれて。


           恋次:  気なんて遣ってねーョ。

                まぁ・・・俺は、お前が大切だからな・・・。
                お前を傷つけねーように・・・大事に・・・
                俺の、出来うる限り、優しく接してるつもりでは、いるけどな。

                それが、気を遣ってるって言うんなら、そーかもしんねーョ。
                でも、 の言ってる「気を遣う」っていうのとは、全然違うからな。



                うん。

               (  が笑顔を向けた )


           恋次:  な・何だョ・・・、信じてねーな?


                恋次が、優しくしてくれてるのは、分かるもん。
                凄く、気を遣ってくれてるんだョね〜。


           恋次:  だから、気は遣ってねーって・・・・・・
                これじゃぁ・・・エンドレスだョな・・・・・・。

                 ・・・?



                何?


           恋次:  俺がさぁー・・・
                 の事好きだっていうのって・・・・・・有り得ねー事か?


                うん。
                まず、ないだろうね。


           恋次:  何で・・・・・・?
                俺が、 の事好きだって・・・おかしくねーだろ?
                十分、有り得んだろ?


                ないョ。


           恋次:  あるョ。


                ないって。


           恋次:  俺が「ある」って言ってんのに、何でないんだョ・・・・・・。
                こんなに好きなのに・・・大好きなのに・・・。
                俺は、 の事が好きなんだぞ、認めろョ。


                うん。


           恋次:  「うん」って・・・全然信じてねーくせに・・・。


                信じるョ。


           恋次:  えっ? ほ・本当か・・・?


                うん。
                恋次は「好きな人」の次に、私の事・・・少しだけ好きなんだョね。
                ありがとう。

                嘘でも、冗談でも、恋次に「好き」って言ってもらえる人なんて
                そーは、居ないもんね〜。


           恋次:  全然信じてねーじゃねーかョ。


                恋次、そんなに無理しなくていいョ。
                好きな人と来れなかったの・・・かなりショックなんだろうね〜・・・。
                そーだョね〜、1ヶ月も前から、楽しみにしてたんだもんね〜。
                私じゃ、代わりにはならないしね〜・・・。


           恋次:  えっ?
                あー・・・、その手があったか。
                正攻法じゃ、ねーけどなぁ・・・。
                 と、二日間仲良く過ごす為には、この際・・・何でもアリだョな。

                真面目に口説いたって・・・どーにもなんねーしなー・・・。
                真面目は、真面目で・・・気長にやるとして。

                もう、クリスマス始まっちゃってんだし・・・
                もたもたしてたら、終わっちまうからなぁー。



                恋次? どーしたの?


           恋次:   さぁ〜・・・、俺、一つ提案があんだけど・・・。


                提案?


           恋次:  あぁ。
                何てったって、今日はクリスマス・イブだろ?
                折角さぁ〜・・・一緒に居んだからさぁ〜・・・・・・
                仲良くするっていうか・・・・・・。


                えっ?


           恋次:  本当はな、本当は、俺は が好きで・・・
                 がよくて、 と仲良くしたくて、 を・・・
                恋人にしてーんだけどな、でも・・・ は、信じねーだろ?

                だから、本当は「 が好き」なんだけど・・・
                とりあえず、今日と明日はさぁー・・・何ていうか・・・・・・・

                俺の好きなヤツの代わりっていうかさぁ・・・・・・・
                本当は、 がいいんだぞ。
                でも・・・代わりでいいから・・・・・・
                俺と・・・恋人同士みてーに・・・仲良くしてくれョ。



                代わりって・・・私で、代わりになるの?


           恋次:  あぁ、十分なるョ、・・・っていうか・・・
                代わりじゃねーんだけどさぁ〜・・・。

                俺は、 がいいんだけどさー・・・まぁ、代わりって事で・・・
                代わりなら、なってくれるか? 二日間、俺の恋人に。



                恋人・・・?


           修兵: やだョなーー。
               大体、代わりなんて失礼だョなー。


           恋次:  修兵ー、お前は関係ねーだろー。
                これは、俺と の問題なんだからな。
                お前は、引っ込んでろョな。


           修兵: やだね。

                、俺とさー・・・
               今日、明日の二日間、仮の恋人同士になるってのはどーだ?



                えっ・・・?


           修兵: 言うなれば、お試し期間みたいなもんだョ。
               俺とさー、二日間仲良〜〜く過ごしてみて
               俺の事さぁ〜、もっと分かってくれョ。
               で、そのまま本当の恋人同士に移行するとかさぁ〜。


           恋次:  そんなの、嫌に決まってんだろ。
                お前なんて、試す価値もねーョ。
                いつも・いつも、途中から割り込んできやがって・・・。
                お前の出る幕なんて、ねーんだョ。


           修兵: 一番分かってねーのは、恋次なんじゃねーのか?
                は、いつも恋次なんか好きじゃねーって言ってんだろ!?
               お前が認めろョな、敗北を!


           恋次:   は、好きじゃねーなんて言った事ねーぞ!!
                お前なぁーー、いい加減な事ばっかり言ってると・・・・・・・



                あっ、そーだ。 忘れるところだった。
                鳳君〜〜。



           恋次:  あっ、おい!! コラッ!!! 待て!!!!



                鳳君、コレ。

               (  が、綺麗に包んである物を差し出した )


            鳳: えっ?


               ( 修兵が、 の手からその包みを取り )


           修兵: 何だョ、コレ!


                あっ・・・修兵・・・、返して。


           修兵: 「何だ」って聞いてるんだョ。


                え・・・。
                大した物じゃないけどさぁ・・・
                一応、クリスマスプレゼントのつもりだけど・・・。


            鳳: プレゼントって・・・俺にですか・・・?


                うん。
                プレゼントっていう程の物じゃないけどね・・・。
                一応、気持ちだけでもって思って。


           恋次:  「気持ち」ってなんだョ!
                まさか、「好き」だとか「愛してる」とかじゃねーだろーなぁーー!


                え・・・、何言ってんの?・・・恋次・・・。

                鳳君にはさぁ〜・・・いつもお世話になってるし
                昨日も、私が変な事言っちゃったからさぁ・・・
                クリスマス誘ってくれたでしょ?
                だから、感謝の気持ちだョ。


            鳳: 感謝だなんて・・・。


                昨日、鳳君が送ってくれた後ね、買いに行ったの。
                私からじゃ・・・貰っても嬉しくないかもしれないけど・・・
                受け取ってね。

                修兵ー・・・、返してョ・・・。



           修兵:  が感謝してるのって、鳳だけなのか!?
               プレゼントまで、用意して!

               俺達の前で、鳳だけにプレゼント渡すつもりなのか!!

               それはちょっと、ひでーんじゃねーのか!?

               どーいう神経してんだョ!!!


           恋次:  修兵・・・、あんまり強く言うなョ。
                 は、俺達の気持ち・・・分かってねーんだからさー・・・。


           修兵: それでも、無神経にも程があんだろー。
               3人いるのに、一人だけにプレゼント渡すなんて。

               鈍けりゃ、何でも許されるのか!?
               ひとの心・・・散々踏みにじって・・・。



                ・・・・・・ごめんなさい・・・・・・。
                でも・・・
                プレゼントって言ったって・・・本当にささやかな物だし・・・。


                それに・・・・・・
                修兵と恋次には・・・凄く感謝してるョ・・・。
                言葉では言えないくらい・・・感謝してるョ・・・・・・。

                でも・・・
                今日も明日も・・・絶対会えないって言われたから・・・。

                二人は、隊の子達からいっぱいプレゼント貰うだろうし・・・。

                その他大勢の中の、一人でしかない私に・・・
                全然大した事ないプレゼント貰ったって・・・
                嬉しくも何ともないでしょ・・・。

                私からのプレゼントなんて・・・ゴミみたいなもんじゃない・・・。

                そりゃー・・・たとえゴミでも・・・
                クリスマスに会えるんだったら・・・
                修兵の分も恋次の分も・・・一生懸命選んで・・・用意したけどさ・・・。

                絶対、会えないって・・・思ってたからさ・・・・・・。


           恋次:   ・・・もういいョ・・・。
                俺達が悪かったからさ・・・。
                ゴミなんて・・・言うなョ。
                俺も修兵も・・・鳳が羨ましかっただけなんだョ・・・。


           修兵: ・・・・・・・・・・・・ごめん。
               言い過ぎたョ・・・。
               コレ・・・、鳳に渡せばいいんだろ?



                ・・・・・・うん。

               (  が背を向け、もと来た道の方に、歩き出した )


           恋次:   !! 何処行くんだョ。


                私・・・帰るョ・・・。
                私みたいな、無神経なのは・・・居ない方がいいョ・・・。 じゃあね。


           恋次:  何言ってんだョ。
                ちょっと待てョ。

               ( 恋次が追いかけ、背後から を抱き止めた )


           恋次:  帰るのか・・・?


                ・・・うん。


           恋次:  だったら・・・
                俺の刀貸してやるから、俺の事・・・刺してから行けョな。


                えーー・・・?
                な・何言ってんの恋次・・・?


           恋次:  さっき言っただろ?
                帰るなら、俺を倒してから行けって。


                もぅーー・・・。
                そんな冗談言ってないで、放してョ・・・。


           恋次:  冗談じゃねーョ。
                俺は、抵抗しねーから、刺したいだけ刺して行けョ。

                帰るって事は・・・
                クリスマスに、俺となんて一緒に居たくねーって事だろ?
                口だけじゃなくて、ちゃんと帰ろーとしてんだもんな。

                だったら、俺に止め刺してけョ。
                俺は、自分じゃ諦めらんねーんだからさぁ・・・。



                恋次の事刺すなんて・・・・・・
                出来る訳ないじゃない・・・・・・。

                恋次はいいの?
                私が一緒に居ても・・・?


           恋次:  いいに決まってんじゃねーかョ。

                何回も言ってんだろ?
                俺は「 」と一緒に居てーんだョ。

                ここまで一緒に来て・・・
                ここでお前帰らせるくらいなら、死んだ方がましなんだョ。



                もぅ・・・・・・。
                刺すとか、死ぬとか・・・そんな事言わないでョ・・・。


           恋次:  それは、 次第なんだョ。
                冗談じゃなく
                俺を「生かす」のも「殺す」のも・・・ なんだからさー。


                え・・・。
                あー、重傷負った時ね。
                大丈夫だョ、私は絶対恋次を助けるから。



           恋次:  んー・・・・・、お前って、本当に「話」通じねーョなぁ・・・。

                でも、俺の事・・・助けてくれんのか。
                じゃあ・・・俺は、 に命預けるからな。



                え・・・、うん・・・。
                でも・・・・・・。


           恋次:  何だョ。


                恋次・・・、やられたりしないでね・・・。
                重傷なんて・・・負わないでね・・・。


           恋次:  えっ?


                だって・・・・・・
                私は、その現場に行ったり出来ないんだもん・・・・・・。

                恋次の事は、何があっても・・・自分の命に代えてでも、助けたいけど

               (  の目から、涙が溢れた・・・ )

                誰かが・・・
                恋次を、私の所まで運んできてくれないと・・・

                ・・・・・・・何も・・・出来ないんだもん・・・。



           恋次:   ・・・・・・。

                バーカ!!
                何泣いてんだョ、お前・・・失礼だぞ。
                俺が、やられた姿でも、思い浮かべてんのか?
                その涙は、必要ねーョ。
                俺は・・・絶対やられたりしねーからさ。

               ( 恋次が強く抱きしめた )



                うん。


           恋次:   ・・・、帰んねーョな?
                俺と・・・居てくれョ。


                うん・・・、私はいいけど・・・。
                でも修兵が・・・、さっき凄く怒ってたみたいだし・・・。


           恋次:  ヤツもさー・・・本当に怒ってた訳じゃねーんだョ。
                 が、鳳にだけプレゼントしよーとしたから・・・
                「何でだョ」「どーして」って・・・
                納得いかなくて、どーにもなんなくなっちゃったんだョ。

                今頃、後悔してるぜー、とんでもねー事言っちゃったって。

                でもな、あいつが騒いでくれたから、俺は冷静でいられたんだョ。

                 ・・・
                俺と修兵は、怒ってるっていうよりも・・・
                ショックだったんだョ・・・。
                 が鳳に・・・必要以上に優しいからさ・・・・・・。



                え・・・、必要以上って・・・普通だと思うけどなぁ・・・。


           恋次:  んー・・・、そーだな・・・。

                でも・・・俺も修兵も・・・
                 が、自分以外のヤツに優しくすんのは、凄く嫌なんだョ。
                まして、鳳になんて優しくしたら・・・
                普通じゃいられなくなっちゃうんだョ。



                えーー、何で・・・?


           恋次:  何でだろうな〜?
                お前・・・自分で考えてみろョ。


                え・・・。


           恋次:  とにかく、ここに居てもしょーがねーから、早く行こうぜ。

                 に・・・
                早く、あの景色見せてやりてーからさ。

                 が、気に入ってくれたら・・・
                それが、 から俺への「最高のクリスマスプレゼント」だからさ。

                                                                     To be continued   2005,12,20 up 

 

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あとがき

今回、鳳君に優しくして・・・大爆発したのは「修兵」。
恋次も・・・止(とど)め刺してけ・・・なんて言っちゃって・・・。
この4人の、珍道中・・・どーなっちゃうんでしょうね〜(笑

長文、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「聖夜」は、特に長く・・・(前・中・後)になってしまいました・・・(汗
お時間ありましたら・・・「後編」もお付き合い下さいませ。
ご訪問、ありがとうございました。